新学期がそろそろ始まりますね
春の陽気が高まり、気力が上がり気持ちがのびやかになる方もいれば
「不安感やソワソワした気持ちになる」
という方も多く、春特有の自律神経が乱れることによる不調相談も増えています。
最近も、産後のうつやイライラなどの不調だけでなく妊娠中のメンタル不安定や不眠症についての漢方相談もちらほら増えています
そこで今回は妊活に関係する自律神経の症状と漢方対応についてご紹介します
ストレスや気圧変化などを受けて自律神経が乱れることを中医学では「肝鬱気滞」もしくは「気滞」と呼びます。
気滞の症状は・・・
・胸のつかえや詰まり(梅核気)
・憂鬱感や不安感
・イライラや怒りっぽい
・ため息
・胃の不調
・便秘やお腹の張り
・気力が湧かない
・寝つきが悪い
などの症状がありますが、妊活に影響している場合は
・基礎体温がギザギザになる
・排卵が不定期になったり排卵に数日かかる
・高温期のPMS(月経前症候群)が強くなる
・排卵痛や生理前の頭痛、いつもより強い生理痛など痛みが出やすくなる
などの症状が現れます。
これらはもちろん女性ホルモンの分泌に影響を与えていますので妊活の邪魔をしている可能性もあり、よく
「不妊治療をやめた途端に妊娠した」
という方は妊活がストレスになり不妊症を拗らせていた事が考えられます。
中医学では五臓六腑の「肝」の働きの1つに「疏泄」という働きがあり、機能がスムーズに働くように調節していて「調経」と呼ばれる月経周期を整えるのも肝の働きの1つと言われています。
妊活の漢方相談では、まずお仕事のストレス状況や妊活や基礎体温測定がストレスになっていないかを確認し
基礎体温を測定していただきストレスの兆候が出ていないかを確認したり
PMSが強すぎる場合はPMSを整える事も優先的に実施しています
実際に使われる「気滞」の巡りを良くする漢方は「性腺軸」と呼ばれる女性ホルモンに作用する漢方と脳のストレスや自律神経を専門とする漢方にざっくり言うと別れています
さらに、気のめぐりが悪くなったことで血流が悪くなっている場合もあるので体の事を総合的にじっくり診ることが重要です
最近のお客様の例で言うと、不妊治療専門の病院さんに通い始めてすぐに色々な治療の必要性や体外受精のステップアップを提案されて急に不安感やストレスが強くなり妊活の悩みで苦しんでいたため、漢方で整える間に治療について「ステップアップは急ぐ必要がないこと」「提案された治療をすぐに実施せずにまずは体を整えてみて妊娠力を上げてから検討しては?」など不安な気持ちを安心できるようにカウンセリングしたところ、一度病院治療について気持ちが整うまではお休みすることにされ、その間に無事に自然妊娠されました
妊活は精神的に追い込まれたり、自分の事を否定的に感じたりする事も多く、周りのサポートや傾聴してくれる方が支えてくれることも妊娠にとってとても大切な要素です
妊活がストレスになっている方はぜひ心身のバランスを整える手段も選びながら前向きな気持ちて前進しましょうね